「俺は馬鹿かもしれん」
桜は下を向きそう言った
「さすがに否定は出来ませんね」
月那は前を向き偉そうに言い放つ
「でも後悔はしていない」
桜は力強く拳を握り言う
「・・・本当に?」
ルナは心持身を屈め、桜を見上げるように問う
「さっきまでは微妙だったがな」
桜は心持ち表情に翳を落とし俯く
「だが、これを聴いた俺に一片の悔いなど無いっ!」
顔にかかっていた翳を振り払うかのように、目をキラキラさせ真正面をむく
その先には一台のパーソナルコンピュータがある
族に言うパソコンだ
皆の視線がそれに集まる
「そんなにえーんか?」
疑惑に満ち満ちた眼差しでそれを凝視する月夜
その肩をおもいきり力強く抱き寄せ朗々と歌うかのように語る桜
「それは聴いた者しかわからない、そしてした者にしかわからない、でもすればわかる聴けばわかる。それをせずに拒否したり疑惑を持つ事は力無い者がほざく戯言だ、それをしている者にしてみればただ耳障りな音の羅列にしか感じれない、負け犬でありたいなら其処に立ちキャンキャン吼えるがいい。何も理解しようとせず、何も守れないそんな存在でいたいのならね。だが人は『ただの人間』である事から抜け出そうとした時に違う自分になれる。最後にもう一度だけ問おう、『ただの人間』であろうとするならば其処で立ちすくんでいるがいい、俺の横に立ち、俺を理解したければついてくるがいい。俺は何者も拒まない。お前はついてくるか?」
一つの淀みも無く、まるで暗記した舞台の台詞を読む様に、そしてそれに負けず劣らず舞台を背負うように大仰な舞いを見せ、語る
「・・・・・・」
そのあまりにいつもの態度と違う桜を凝視する月夜
しかし、先の弁論に毒されたのか眼差しはパソコンを見つめる。そしてその目は思ったよりも真摯だった
遠目からみていたルナと月那は、その月夜の変りように少し驚きつつ、やはりその目はパソコンに注がれている
いや、見ているのは画面に移る一つのソフトの画面、それもその中にある一文だ
其処にはこう書かれている
『少女幻想』と
 

「でも一気に買いすぎだよね」
思わぬ所から声がかかる
その声に一同は思い切り振り返る
「それは言っちゃ駄目だっ!」
桜は背にあるものを隠し言い放つ
その背に隠された物はここにいる全員既に知っている
『夢散幻想1』『夢散幻想2』
『夢散幻想3』『夢散幻想4』
『少女幻想』
しかし彼等は桜の心に渦巻く黒いモノに気付く事は出来ない

(英雄幻想も買わねば)
 
 
 
注・単にガンパレードマーチのドラマCDを一気に買い込んだという事実を、ガンパレドラマCD風にナレーション入れて日記かいただけです(ナニ

独白・って言うか『小説仕立て』にすると対話が少なくなるなぁ・・・

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