2005年度 シナリオゲーム大賞前編
2006年5月30日 ゲーム■シナリオ部門
☆六ツ星きらり
ジャンル『和風天文ステキ部活ドタバタ合宿ハッピー青春ラブラブラブラブラブコメディ』
シナリオ部門で部門賞をもぎ取ったのはPCソフトである六ツ星きらり
二位とほぼ互角の勝負であり、しかも三本ともジャンルが違ったためかなり選考に悩まされてしまい、この文を書きながらもまだ悩んでいるのが本音である
このゲームをトップに持ってきた理由は、単純に『面白い』シナリオであったから
大仰な魔法や兵器などが登場するのではないのだが、日常にありながら非日常を演出しており、プレイヤーの多くが『ああ、こんな高校生活だったら楽しかったろうな』と思える筈
このゲームの最大の魅力は、プレイヤーが共感をもてるようなシナリオでありつつ非日常であるというアンバランスさにあると思う
このゲーム。ジャンルがアレなのだが、実際は最初にヒロインの一人と付き合い、その後冷却期間を入れましょう、というところからゲームが始まる故に、他のキャラを攻略しようとすると修羅場必至。な筈なのだが、ジャンルに違わず非常にハッピーでラブ(略)コメになっている
その理由はキャラ設定やシナリオの持っていきかたに起因しており、シナリオライターの実力が伺える
ちなみに桜はメインシナリオライター田中天のファンなのだが、それは評価にはまったく影響してないのであしからず
▽シナリオ
主人公である東雲智樹がヒロインである星見すばると付き合い、その後すぐ転校する
しかしすばるも追っかけてき、その後も関係は続く事に
その学校で『天文部』に入る事になる智樹たち。しかしひょんな事から二人の関係に亀裂が入り冷却期間を設ける事に━━━
★アカイイト
ジャンル『和風伝奇アドベンチャー』
惜しくも大賞を逃してしまったアカイイト
はっきり言って桜は同着でイイヤ、と思っていたりもする
シナリオ自体の技術としては六ツ星きらりに少し差を明けられてはいるのだが、このゲーム。きっちりバッドエンドがある
その点が非常に好印象
選択肢も非常に多く、シナリオにきっちりと影響が出ている
しかも軽い伝奇ではなくかなり濃い伝奇であるというのも好印象
扱っている題材が題材であるため、非日常そのものではあるのだがキャラ一人一人がきっちりと生活をし、主人公も巻き込まれ型である為、現実との剥離感をあまり感じずストーリーに入っていける
ただし主人公は『女』であるという事だけは忘れてはいけない
これにより男性プレイヤーの『共感』という部分にかなり問題が出ていると思われる
まぁ、桜は根っからのギャルゲーマーなので難なく順応した訳だが。。。
ちなみに主人公が女だからといって攻略キャラが男という訳ではない。きっちり女
まぁ。別名レズゲーと言われてる理由がそれではあるが、桜のプレイした結論としてはレズゲーと言うほどレズではなく、どちらかというとちょっと怪しい程度の関係止まりである事だけは言っておく
▼シナリオ
主人公である羽藤圭は母子家庭。そのの母が死に至り、その後少し経った夏休みから話が始まる
圭は母の遺産である父の田舎にある家を、相続するか否か決める為、家の状況を確認する為に経観塚に向かう。その地で圭は色々な人と知り合い、そして同時に色々なものに襲われるようになっていくのだが━━━
★つよきす
ジャンル『強気っ娘攻略ADV』
まず、このシナリオの根底にあるのは『オマージュ』と『笑い』である事だけは言っておく
シナリオセンスが高く、最高のタイミングで最高のチョイスのオマージュをぶち込んでくる
しかも非常に豪華な声優を使っており、その声優の別作品をつかってのオマージュまで入れてくるため、全編オマージュの嵐と言っても差し支えない
ただし台詞のみなので間違えないように
展開はどちらかというと、超人的な人間が少し混ざってはいるが日常より。言い切れないのは館長のみの所為
ゲームに出てくる女性キャラが一人を除きすべて強気っ娘であるため、そちらが好きな人にはたまらないシナリオ
面白さだけを取るとかなりのものなのだが、如何せん『泣き』の演出が酷く少ない
ある事にはあるのだが・・・といった感じである為、泣きゲーを求めるのならこれはチョイスミスであると言えるだろう
だが、単純に面白いゲームをやりたいという人には、お薦めする
▼シナリオ
主人公である対馬レオの家に、幼いころ姉代わりだった『鉄乙女』が引っ越してくる
親がレオの不摂生を正す為、不在である両親に頼まれ長期滞在することになる
その乙女の計らいにより、主人公を含める4人の幼馴染達は生徒会に入る事になる
その生徒会のメンバーには憧れていた生徒会長(同じクラス)などがおり、レオは了承するのだが━━━
■グラフィック部門
☆Quartett!!
去年もリトルウィッチだった気がするのだが
やはり大槍蘆人氏原画は素晴らしい。と言うことである
今回も漫画的表現であるFFDを使用している為、ほぼ全てが一枚絵であるため非常に見応えがある
前作より少し数が減ったように思えたのは、正直残念ではあるが、それでも他の会社のゲームと比べれば雲泥の差なので、少し贅沢というものだろう
前回も言ったとは思うが、大槍蘆人氏の絵は非常にくせが強く万人受けするものでは無いとだけ言わせて貰う
後。エロシーンの絵も芸術的な所為でそっち向けではあまり無いとも言っておく
★アカイイト
惜しくもQuartett!!に負けてしまったアカイイト
しかし、万人受けと言う点では確実にこちらの方が上
イベント絵も非常に良く、伝奇の雰囲気が非常に出ている点も好印象
線の細い原画な為、男女ともに人気があるグラフィックだと思う
★Fate
言わずとしれた竹内絵
月姫の時はそれほどでもなかったのだが、問題点でもあった色使いに向上が見られ非常にいいものに進化している
でもランサーの全身タイツはどうかと思うんだぼかぁ
■音楽部門
☆Quartett!!
やはりカルテットは強かった
というより音楽が題材にされている事もあり、今回は前作より更に音的にいいものに仕上がっている
曲全てが生音だそうで、そりゃあいい筈だよ、と
更にヒロインごとにED時の歌が違うなど、小粋な配慮をしているのも好印象であり、ブッチギリで部門賞であった
★六ツ星きらり
かなりBGM量が多く、しかもそのそれぞれがなかなかに良い
その上、カラオケのシーンでは輝夜のソロソングや、輝夜とほくとのデュエットなどが入っておりBGMにも惜しみないほどの労力をつぎ込んでいる事が感じられる
特に『いまここにあるすべて』など、単体で聞いてもぐっと来るものが多い
★アカイイト
『このBGMがいい』と言うものはないのだが、全てのBGMがきっちりと使われるべき場所で使われている。また無音も巧く使われており、ゲーム自体の完成度をあげる事に非常に貢献している
伝奇というものが題材であるのに、しっかりとマッチングしているという事に高評価
■個別キャラ主人公部門
☆アカイイト/羽藤圭
今期主人公で一番輝いたのはこの人
とにかく弱い。常に弱い。まさに略奪される人間の見本というほどの弱さ
しかし彼女が魅力的なのは、その上で心が強く、人を信じようとする心
しかも、こう言うタイプの主人公は『彼女が負けたから私が!』となり何かに目覚め、宿敵を倒す。などのような展開が良くあるのだが、彼女にはそれが無い。一回だけあるにはあるが、あれは例外とさせていただく
このように彼女は常に弱く、狙われる立場なのに、常に自分より相手を大切に思い、相手の気持ちを大事にする
しかし気が強いタイプではなく、どちらかというと常に腰が引けているタイプ
しかものんびりしていてポヤヤンとしている
性根の強い弱気っ娘といった感じ
非常に人間味に溢れている為、伝奇という非日常に属するシナリオなのに、どこか日常を感じるのは彼女が主役を演じているからであろう
★Quartett!!/フィル・ユンハース
男性系主人公としては、ある方向性から見ると実に完成した主人公
つまりは『三枚目』タイプの主人公という事なのだが
しかしやる時はやる。このタイプが熱血方向に極まった場合伝説の主人公である『Ever17の武』になる訳だ
どちらかというとお笑い系に突出しているが、きっちり決めるところで決めるので、男からみても非常に格好いい男であるといえる
題材が『学園ラブコメ』という事もあり、フィルに感情移入ができる人も少なくない筈だ
★該当無し
残念ながら該当なし
■個別キャラ助演男優部門
☆スバル/つよきす
フカヒレとどちらか悩んだが、やっぱりこっちか。と言う事でスバルをトップに
単純にストーリー上大きな役目を持ち、しかも最終的にきっちり落としどころをつけたという点を高評価した
女性からみても格好よく、男性からみても格好よいと思える脇役である
主人公との絡みも非常に面白く、『ナイスブルマ!』などの名言を残しているのも高評価であった
★良太/六ツ星きらり
フカヒレよりも上位
六ツ星きらりの中で主人公を抜けば唯一の(じいさんは別として)男性キャラ
その立ち位置から、天河部長に酷い目に合わされたりする人間でもあり、あまりかっこいいという感じは無い
しかし、慧ストーリーのラストでは彼が非常にかっこいい台詞をいい、俺をぼろ泣きさせてくれた
常日頃から弄られ役として立ち位置を確立している事もあり、その台詞は非常に印象深描く、しかも自分の好みにまっしぐらという非常に好ましい部分も持っている
単純に友達に欲しい人間であると言える
★フカヒレ/つよきす
つよきすの屋台骨と言っても過言ではないかもしれないのがこのフカヒレ
常に虐げられており、そのたび落ち込むくせに高速で復活し、また虐げられる。という凄い人生を送っている
尚且つ非常に情けない人間で、欲望に忠実すぎるほどに忠実、むしろ欲望のみで生きていると言っても良い
だがそれがいい
そのヘタレ具合が、プレーヤーの心の何かをくすぐるのである。勿論父性愛などではなく
『ヘタレ同士の共感』というものを
■個別キャラ女部門
☆星見すばる 六ツ星きらり
部門賞は一つ。という自分の中のルールを引っこ抜いてしまおうかな、とおもうほど悩んだ今回のキャラ部門
決め手となったのは全てのシナリオで確実にいい仕事をしていたという事である
自分のシナリオ時は可愛くて当然なのだが、他のシナリオでも中核をになっている
六ツ星きらりは、智樹の最初の彼女がすばるでなければ成立していなかったのである。断言してしまおう
特に彼女の存在が光っていたのが慧シナリオ
終盤の智樹の台詞に対するすばるの反応が、あまりに可愛くいじらしくて桜はボロボロと泣いてしまったほどである。ちなみにその後すぐ良太に泣かされ、またその後もストーリー上泣かされ。と酷い目にあった記憶がある
だが『すばるの名台詞といえば』と問われるとあれしかないだろう
空シナリオ時に90秒一発丸撮りというとんでもない台詞があるのだ
しかも台詞が名がすぎて、下の会話ログからはみでて、画面全体に文章が出るのだがそれでもたらず(中略)と書かれているほど長い台詞
ちょっと桜。頑張って台詞書き写してみた。長いけど頑張ってくれ
すばる「あたしね。智ちゃんとは冷却期間のつもりでいたの」
智樹「・・・・・・・・・」
すばる「その期間は、あたし達の気持ちが本物かどうかを考え直す期間だったの。ほらアレよ。『恋人ごっこ』がどうこうって言うアレ。智ちゃんも覚えてるでしょ?」
すばる「でねいくら考えてもあたしは智ちゃんのことが大好きで心の底から大好きでむしろ生まれる前から好き好き大好き超大好きなんだって言う答えしか見つからなかったの」
すばる「でも智ちゃんがあたしの事をどう思っているかはわからなかったし智ちゃん自身が迷っているようにも見えたからまつ事にしたのその間は辛かったよウソじゃないよ本当に辛くて辛くて死にそうだったの智ちゃんの事を思って寝る夜はいつも枕を涙で濡らしてたわガマンしきれなくてひとりえっちで自分を慰めて終った後は余計せつなくて悲しくてもっと激しくしちゃうぐらい辛かったんだよこのこと〜中略(理解してくれてる?勿論私はちょっと独占欲が強すぎて智ちゃんの事を束縛しすぎちゃうけれどそれだって昔からの付き合いなんだから知ってくれてる筈でそういう所もひっくるめてあの日あの時あの場所で互いの気持ちを確認しあって始めて愛し合ったんだよねそうだよね?あたしは智ちゃんが好きだから他の女の子のことなんか一瞬たりとも考えてほしくないのむしろ目を向けるのも嫌なのおはようからお休みまで朝昼晩一年三百六十五日死んで生まれ変わってそして次の世でも恋人同士になって私の事だけ考えててくれればいいのそれ以外は許せない許す訳にはいかないのけれどそういう我侭な思いが智ちゃんを苦しめていたんだとしたらこれからどうやって愛すればいいの?愛し方がわからないずっとずっとずぅっと愛しつづけていくだけじゃ駄目なのかなどこかで愛の形を間違えちゃったのかなだったら)中略終了〜その間違いを智ちゃんが正してくれると嬉しいなそうよあたしは叱ってほしかったのそして優しく抱きしめてほしかったの今からでも遅くないと思うよううんむしろここから本当のあたしたちが始まるのそうに違いないわそうだって言ってよ認めてよそしてもう一度あの言葉を言ってすばる好きだよってううん先にあたしが言うよあたしはあたしは家族より友達より自身より天よりも地よりもこの世界の全てよりも!!」
すばる「智ちゃんの事が、大好きなのっっっ!!!!!!」
とんでもないだろ?
これを見て『ストーカーじゃん』という反応をする奴は少なくないと思う
仕方ないのだ、主人公がきっちり別れを告げれなかったのだから
その上で振り向かせようと必至に頑張っている、そのがんばりを『ストーカー』とか言うんじゃねぇぇぇぇ!
すまん取り乱した
彼女の魅力無くして六ツ星きらりは成り立たない
彼女こそ六ツ星きらりの主役なのだ
▽声優 倉沢はるか
感情が非常に入り、緩急をつけるのも巧い為、とてもしっくりしていた
すばるの魅力が十二分に発揮できたのも彼女のおかげであろう
★日野慧 六ツ星きらり
更に六ツ星きらりから
彼女は桜が当時死ぬほど惚れこんだ相手である
三度ほど連続で攻略した記憶がある
ただし、自分のストーリー以外ではあまり話のメインに加われる立場ではなかった為、この位置にした
彼女の性格は素直でありながら斜に構えている。という非常に不安定なもので、プレイヤーはやきもちさせられた筈
かなり心理描写が細かいため、一般受けしなかったのか千夜内の人気投票ではすばると共に3位4位という非常に悔しい結果に終わってしまっている
『ぺたん娘ぺたん娘言うときながら所詮は胸がでかい方が好きですかこのヲタどもめ』とか思ったのは内緒である
まぁ、上でも語ったがちょっと捉えにくい性格というが問題だったのだろう
でも恐ろしいほど可愛いんだけどね。見抜けば
▼声優 榎津まお
一人の声優ヲタとして非常に好きな声優さん
声がモロ好みなのだ
日野慧は製作時点で榎津まお氏に演技を頼む事が決まっていたようで、彼女以外考えれないような出来に仕上がっている
★ユメイ アカイイト
ヒロインが女性であり、どちらかというと『ヒーロー』の部類になる為あえて除外扱いとし、簡単に紹介するだけに終わらせていただく
物凄く高潔で優しく、しかもアカイイトの中核をになうもの
圭の敵に敢然と立ち向かう姿といい、圭に対し無限の優しさをみせるところといい、非常に素晴らしい女性である。またキャラグラフィックも非常に美麗である為、圭の気持ちに凄く共感できる
素晴らしく素敵な女性である
▼声優 皆口裕子
母親をやらせるなら井上喜久子かこの人と言っても過言ではないはず
暖かい声でありながら、どこか凛としている為、この人の声を嫌いという意見を聞いた事が無い
★蟹沢きぬ つよきす
馬鹿である。愛すべき馬鹿である。しかもファンキーである
これほど面白い馬鹿はいないと思われる
一回に一台いたらそれはもう迷惑であろうと思えるほど馬鹿である
だがこれほど愛される馬鹿はいないだろう
もう『馬鹿』と言う言葉しか思いつかない
カニを表す言葉は『馬鹿な子ほどカワイイ』と言うものに尽きる
つよきすヒロインズの中でも非常においしい場所におり、主人公・スバル・フカヒレ・カニの4人で幼馴染ーズになっており、どんなシナリオになっても常に弾けている
性根は非常に真っ直ぐな点が非常に好感を得られる
▼声優 金田まひる
実はそれほど好きではなかった。が、それは今まで見てきた金田まひる氏のやってるキャラと自分のなかでの声の雰囲気が、まったくあってなかったためであったらしい
カニというキャラと桜の中での金田まひるという声が非常にマッチングしていた
今後もこういう、少し突き抜けたキャラをやって欲しいものである
という事でこの後『2005年度大賞』を書こうと思ったんだが、タグ打ち等を済ませた時点で8k文字を超えていた
新ダイアリーノートの限界値は10000文字なので、このままいくとはみ出すか、もしくはそれを意識して書けなくなってしまいそうなので、大賞は次号ということにさせていただきますよ。っと
ここまで読んでくれた人も読んでくれてない人も、結構な率で思っていると思うんだ
『アカイイトってなに』『六ツ星きらりってなに』って
むしろ興味もってくれれば俺の勝ちだ
ハハハ、少しでも興味を持ってくれたなら調べてくれたまえよ
という事でここら編でおさらばだ
どれが大賞かみんなも想像してくれよなっ
それでは長ったらしい文章、読んでくれてどーもでした
またあおう!マイベストフレンズ!
☆六ツ星きらり
ジャンル『和風天文ステキ部活ドタバタ合宿ハッピー青春ラブラブラブラブラブコメディ』
シナリオ部門で部門賞をもぎ取ったのはPCソフトである六ツ星きらり
二位とほぼ互角の勝負であり、しかも三本ともジャンルが違ったためかなり選考に悩まされてしまい、この文を書きながらもまだ悩んでいるのが本音である
このゲームをトップに持ってきた理由は、単純に『面白い』シナリオであったから
大仰な魔法や兵器などが登場するのではないのだが、日常にありながら非日常を演出しており、プレイヤーの多くが『ああ、こんな高校生活だったら楽しかったろうな』と思える筈
このゲームの最大の魅力は、プレイヤーが共感をもてるようなシナリオでありつつ非日常であるというアンバランスさにあると思う
このゲーム。ジャンルがアレなのだが、実際は最初にヒロインの一人と付き合い、その後冷却期間を入れましょう、というところからゲームが始まる故に、他のキャラを攻略しようとすると修羅場必至。な筈なのだが、ジャンルに違わず非常にハッピーでラブ(略)コメになっている
その理由はキャラ設定やシナリオの持っていきかたに起因しており、シナリオライターの実力が伺える
ちなみに桜はメインシナリオライター田中天のファンなのだが、それは評価にはまったく影響してないのであしからず
▽シナリオ
主人公である東雲智樹がヒロインである星見すばると付き合い、その後すぐ転校する
しかしすばるも追っかけてき、その後も関係は続く事に
その学校で『天文部』に入る事になる智樹たち。しかしひょんな事から二人の関係に亀裂が入り冷却期間を設ける事に━━━
★アカイイト
ジャンル『和風伝奇アドベンチャー』
惜しくも大賞を逃してしまったアカイイト
はっきり言って桜は同着でイイヤ、と思っていたりもする
シナリオ自体の技術としては六ツ星きらりに少し差を明けられてはいるのだが、このゲーム。きっちりバッドエンドがある
その点が非常に好印象
選択肢も非常に多く、シナリオにきっちりと影響が出ている
しかも軽い伝奇ではなくかなり濃い伝奇であるというのも好印象
扱っている題材が題材であるため、非日常そのものではあるのだがキャラ一人一人がきっちりと生活をし、主人公も巻き込まれ型である為、現実との剥離感をあまり感じずストーリーに入っていける
ただし主人公は『女』であるという事だけは忘れてはいけない
これにより男性プレイヤーの『共感』という部分にかなり問題が出ていると思われる
まぁ、桜は根っからのギャルゲーマーなので難なく順応した訳だが。。。
ちなみに主人公が女だからといって攻略キャラが男という訳ではない。きっちり女
まぁ。別名レズゲーと言われてる理由がそれではあるが、桜のプレイした結論としてはレズゲーと言うほどレズではなく、どちらかというとちょっと怪しい程度の関係止まりである事だけは言っておく
▼シナリオ
主人公である羽藤圭は母子家庭。そのの母が死に至り、その後少し経った夏休みから話が始まる
圭は母の遺産である父の田舎にある家を、相続するか否か決める為、家の状況を確認する為に経観塚に向かう。その地で圭は色々な人と知り合い、そして同時に色々なものに襲われるようになっていくのだが━━━
★つよきす
ジャンル『強気っ娘攻略ADV』
まず、このシナリオの根底にあるのは『オマージュ』と『笑い』である事だけは言っておく
シナリオセンスが高く、最高のタイミングで最高のチョイスのオマージュをぶち込んでくる
しかも非常に豪華な声優を使っており、その声優の別作品をつかってのオマージュまで入れてくるため、全編オマージュの嵐と言っても差し支えない
ただし台詞のみなので間違えないように
展開はどちらかというと、超人的な人間が少し混ざってはいるが日常より。言い切れないのは館長のみの所為
ゲームに出てくる女性キャラが一人を除きすべて強気っ娘であるため、そちらが好きな人にはたまらないシナリオ
面白さだけを取るとかなりのものなのだが、如何せん『泣き』の演出が酷く少ない
ある事にはあるのだが・・・といった感じである為、泣きゲーを求めるのならこれはチョイスミスであると言えるだろう
だが、単純に面白いゲームをやりたいという人には、お薦めする
▼シナリオ
主人公である対馬レオの家に、幼いころ姉代わりだった『鉄乙女』が引っ越してくる
親がレオの不摂生を正す為、不在である両親に頼まれ長期滞在することになる
その乙女の計らいにより、主人公を含める4人の幼馴染達は生徒会に入る事になる
その生徒会のメンバーには憧れていた生徒会長(同じクラス)などがおり、レオは了承するのだが━━━
■グラフィック部門
☆Quartett!!
去年もリトルウィッチだった気がするのだが
やはり大槍蘆人氏原画は素晴らしい。と言うことである
今回も漫画的表現であるFFDを使用している為、ほぼ全てが一枚絵であるため非常に見応えがある
前作より少し数が減ったように思えたのは、正直残念ではあるが、それでも他の会社のゲームと比べれば雲泥の差なので、少し贅沢というものだろう
前回も言ったとは思うが、大槍蘆人氏の絵は非常にくせが強く万人受けするものでは無いとだけ言わせて貰う
後。エロシーンの絵も芸術的な所為でそっち向けではあまり無いとも言っておく
★アカイイト
惜しくもQuartett!!に負けてしまったアカイイト
しかし、万人受けと言う点では確実にこちらの方が上
イベント絵も非常に良く、伝奇の雰囲気が非常に出ている点も好印象
線の細い原画な為、男女ともに人気があるグラフィックだと思う
★Fate
言わずとしれた竹内絵
月姫の時はそれほどでもなかったのだが、問題点でもあった色使いに向上が見られ非常にいいものに進化している
でもランサーの全身タイツはどうかと思うんだぼかぁ
■音楽部門
☆Quartett!!
やはりカルテットは強かった
というより音楽が題材にされている事もあり、今回は前作より更に音的にいいものに仕上がっている
曲全てが生音だそうで、そりゃあいい筈だよ、と
更にヒロインごとにED時の歌が違うなど、小粋な配慮をしているのも好印象であり、ブッチギリで部門賞であった
★六ツ星きらり
かなりBGM量が多く、しかもそのそれぞれがなかなかに良い
その上、カラオケのシーンでは輝夜のソロソングや、輝夜とほくとのデュエットなどが入っておりBGMにも惜しみないほどの労力をつぎ込んでいる事が感じられる
特に『いまここにあるすべて』など、単体で聞いてもぐっと来るものが多い
★アカイイト
『このBGMがいい』と言うものはないのだが、全てのBGMがきっちりと使われるべき場所で使われている。また無音も巧く使われており、ゲーム自体の完成度をあげる事に非常に貢献している
伝奇というものが題材であるのに、しっかりとマッチングしているという事に高評価
■個別キャラ主人公部門
☆アカイイト/羽藤圭
今期主人公で一番輝いたのはこの人
とにかく弱い。常に弱い。まさに略奪される人間の見本というほどの弱さ
しかし彼女が魅力的なのは、その上で心が強く、人を信じようとする心
しかも、こう言うタイプの主人公は『彼女が負けたから私が!』となり何かに目覚め、宿敵を倒す。などのような展開が良くあるのだが、彼女にはそれが無い。一回だけあるにはあるが、あれは例外とさせていただく
このように彼女は常に弱く、狙われる立場なのに、常に自分より相手を大切に思い、相手の気持ちを大事にする
しかし気が強いタイプではなく、どちらかというと常に腰が引けているタイプ
しかものんびりしていてポヤヤンとしている
性根の強い弱気っ娘といった感じ
非常に人間味に溢れている為、伝奇という非日常に属するシナリオなのに、どこか日常を感じるのは彼女が主役を演じているからであろう
★Quartett!!/フィル・ユンハース
男性系主人公としては、ある方向性から見ると実に完成した主人公
つまりは『三枚目』タイプの主人公という事なのだが
しかしやる時はやる。このタイプが熱血方向に極まった場合伝説の主人公である『Ever17の武』になる訳だ
どちらかというとお笑い系に突出しているが、きっちり決めるところで決めるので、男からみても非常に格好いい男であるといえる
題材が『学園ラブコメ』という事もあり、フィルに感情移入ができる人も少なくない筈だ
★該当無し
残念ながら該当なし
■個別キャラ助演男優部門
☆スバル/つよきす
フカヒレとどちらか悩んだが、やっぱりこっちか。と言う事でスバルをトップに
単純にストーリー上大きな役目を持ち、しかも最終的にきっちり落としどころをつけたという点を高評価した
女性からみても格好よく、男性からみても格好よいと思える脇役である
主人公との絡みも非常に面白く、『ナイスブルマ!』などの名言を残しているのも高評価であった
★良太/六ツ星きらり
フカヒレよりも上位
六ツ星きらりの中で主人公を抜けば唯一の(じいさんは別として)男性キャラ
その立ち位置から、天河部長に酷い目に合わされたりする人間でもあり、あまりかっこいいという感じは無い
しかし、慧ストーリーのラストでは彼が非常にかっこいい台詞をいい、俺をぼろ泣きさせてくれた
常日頃から弄られ役として立ち位置を確立している事もあり、その台詞は非常に印象深描く、しかも自分の好みにまっしぐらという非常に好ましい部分も持っている
単純に友達に欲しい人間であると言える
★フカヒレ/つよきす
つよきすの屋台骨と言っても過言ではないかもしれないのがこのフカヒレ
常に虐げられており、そのたび落ち込むくせに高速で復活し、また虐げられる。という凄い人生を送っている
尚且つ非常に情けない人間で、欲望に忠実すぎるほどに忠実、むしろ欲望のみで生きていると言っても良い
だがそれがいい
そのヘタレ具合が、プレーヤーの心の何かをくすぐるのである。勿論父性愛などではなく
『ヘタレ同士の共感』というものを
■個別キャラ女部門
☆星見すばる 六ツ星きらり
部門賞は一つ。という自分の中のルールを引っこ抜いてしまおうかな、とおもうほど悩んだ今回のキャラ部門
決め手となったのは全てのシナリオで確実にいい仕事をしていたという事である
自分のシナリオ時は可愛くて当然なのだが、他のシナリオでも中核をになっている
六ツ星きらりは、智樹の最初の彼女がすばるでなければ成立していなかったのである。断言してしまおう
特に彼女の存在が光っていたのが慧シナリオ
終盤の智樹の台詞に対するすばるの反応が、あまりに可愛くいじらしくて桜はボロボロと泣いてしまったほどである。ちなみにその後すぐ良太に泣かされ、またその後もストーリー上泣かされ。と酷い目にあった記憶がある
だが『すばるの名台詞といえば』と問われるとあれしかないだろう
空シナリオ時に90秒一発丸撮りというとんでもない台詞があるのだ
しかも台詞が名がすぎて、下の会話ログからはみでて、画面全体に文章が出るのだがそれでもたらず(中略)と書かれているほど長い台詞
ちょっと桜。頑張って台詞書き写してみた。長いけど頑張ってくれ
すばる「あたしね。智ちゃんとは冷却期間のつもりでいたの」
智樹「・・・・・・・・・」
すばる「その期間は、あたし達の気持ちが本物かどうかを考え直す期間だったの。ほらアレよ。『恋人ごっこ』がどうこうって言うアレ。智ちゃんも覚えてるでしょ?」
すばる「でねいくら考えてもあたしは智ちゃんのことが大好きで心の底から大好きでむしろ生まれる前から好き好き大好き超大好きなんだって言う答えしか見つからなかったの」
すばる「でも智ちゃんがあたしの事をどう思っているかはわからなかったし智ちゃん自身が迷っているようにも見えたからまつ事にしたのその間は辛かったよウソじゃないよ本当に辛くて辛くて死にそうだったの智ちゃんの事を思って寝る夜はいつも枕を涙で濡らしてたわガマンしきれなくてひとりえっちで自分を慰めて終った後は余計せつなくて悲しくてもっと激しくしちゃうぐらい辛かったんだよこのこと〜中略(理解してくれてる?勿論私はちょっと独占欲が強すぎて智ちゃんの事を束縛しすぎちゃうけれどそれだって昔からの付き合いなんだから知ってくれてる筈でそういう所もひっくるめてあの日あの時あの場所で互いの気持ちを確認しあって始めて愛し合ったんだよねそうだよね?あたしは智ちゃんが好きだから他の女の子のことなんか一瞬たりとも考えてほしくないのむしろ目を向けるのも嫌なのおはようからお休みまで朝昼晩一年三百六十五日死んで生まれ変わってそして次の世でも恋人同士になって私の事だけ考えててくれればいいのそれ以外は許せない許す訳にはいかないのけれどそういう我侭な思いが智ちゃんを苦しめていたんだとしたらこれからどうやって愛すればいいの?愛し方がわからないずっとずっとずぅっと愛しつづけていくだけじゃ駄目なのかなどこかで愛の形を間違えちゃったのかなだったら)中略終了〜その間違いを智ちゃんが正してくれると嬉しいなそうよあたしは叱ってほしかったのそして優しく抱きしめてほしかったの今からでも遅くないと思うよううんむしろここから本当のあたしたちが始まるのそうに違いないわそうだって言ってよ認めてよそしてもう一度あの言葉を言ってすばる好きだよってううん先にあたしが言うよあたしはあたしは家族より友達より自身より天よりも地よりもこの世界の全てよりも!!」
すばる「智ちゃんの事が、大好きなのっっっ!!!!!!」
とんでもないだろ?
これを見て『ストーカーじゃん』という反応をする奴は少なくないと思う
仕方ないのだ、主人公がきっちり別れを告げれなかったのだから
その上で振り向かせようと必至に頑張っている、そのがんばりを『ストーカー』とか言うんじゃねぇぇぇぇ!
すまん取り乱した
彼女の魅力無くして六ツ星きらりは成り立たない
彼女こそ六ツ星きらりの主役なのだ
▽声優 倉沢はるか
感情が非常に入り、緩急をつけるのも巧い為、とてもしっくりしていた
すばるの魅力が十二分に発揮できたのも彼女のおかげであろう
★日野慧 六ツ星きらり
更に六ツ星きらりから
彼女は桜が当時死ぬほど惚れこんだ相手である
三度ほど連続で攻略した記憶がある
ただし、自分のストーリー以外ではあまり話のメインに加われる立場ではなかった為、この位置にした
彼女の性格は素直でありながら斜に構えている。という非常に不安定なもので、プレイヤーはやきもちさせられた筈
かなり心理描写が細かいため、一般受けしなかったのか千夜内の人気投票ではすばると共に3位4位という非常に悔しい結果に終わってしまっている
『ぺたん娘ぺたん娘言うときながら所詮は胸がでかい方が好きですかこのヲタどもめ』とか思ったのは内緒である
まぁ、上でも語ったがちょっと捉えにくい性格というが問題だったのだろう
でも恐ろしいほど可愛いんだけどね。見抜けば
▼声優 榎津まお
一人の声優ヲタとして非常に好きな声優さん
声がモロ好みなのだ
日野慧は製作時点で榎津まお氏に演技を頼む事が決まっていたようで、彼女以外考えれないような出来に仕上がっている
★ユメイ アカイイト
ヒロインが女性であり、どちらかというと『ヒーロー』の部類になる為あえて除外扱いとし、簡単に紹介するだけに終わらせていただく
物凄く高潔で優しく、しかもアカイイトの中核をになうもの
圭の敵に敢然と立ち向かう姿といい、圭に対し無限の優しさをみせるところといい、非常に素晴らしい女性である。またキャラグラフィックも非常に美麗である為、圭の気持ちに凄く共感できる
素晴らしく素敵な女性である
▼声優 皆口裕子
母親をやらせるなら井上喜久子かこの人と言っても過言ではないはず
暖かい声でありながら、どこか凛としている為、この人の声を嫌いという意見を聞いた事が無い
★蟹沢きぬ つよきす
馬鹿である。愛すべき馬鹿である。しかもファンキーである
これほど面白い馬鹿はいないと思われる
一回に一台いたらそれはもう迷惑であろうと思えるほど馬鹿である
だがこれほど愛される馬鹿はいないだろう
もう『馬鹿』と言う言葉しか思いつかない
カニを表す言葉は『馬鹿な子ほどカワイイ』と言うものに尽きる
つよきすヒロインズの中でも非常においしい場所におり、主人公・スバル・フカヒレ・カニの4人で幼馴染ーズになっており、どんなシナリオになっても常に弾けている
性根は非常に真っ直ぐな点が非常に好感を得られる
▼声優 金田まひる
実はそれほど好きではなかった。が、それは今まで見てきた金田まひる氏のやってるキャラと自分のなかでの声の雰囲気が、まったくあってなかったためであったらしい
カニというキャラと桜の中での金田まひるという声が非常にマッチングしていた
今後もこういう、少し突き抜けたキャラをやって欲しいものである
という事でこの後『2005年度大賞』を書こうと思ったんだが、タグ打ち等を済ませた時点で8k文字を超えていた
新ダイアリーノートの限界値は10000文字なので、このままいくとはみ出すか、もしくはそれを意識して書けなくなってしまいそうなので、大賞は次号ということにさせていただきますよ。っと
ここまで読んでくれた人も読んでくれてない人も、結構な率で思っていると思うんだ
『アカイイトってなに』『六ツ星きらりってなに』って
むしろ興味もってくれれば俺の勝ちだ
ハハハ、少しでも興味を持ってくれたなら調べてくれたまえよ
という事でここら編でおさらばだ
どれが大賞かみんなも想像してくれよなっ
それでは長ったらしい文章、読んでくれてどーもでした
またあおう!マイベストフレンズ!
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